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熱中症

熱中症

熱中症とは体に熱がこもって発散できず体温が調整できなくなっている状態です。

以前は、熱中症になって病院に運ばれると言えば、炎天下でスポーツをする人くらいでした。

ところが、現在では熱中症が猛威をふるい、冷房が不十分で室内で熱中症になるケースも多く、熱帯夜で睡眠中にそのまま亡くなってしまう場合もあります。

特に高齢者や乳幼児は体内の水分が少ないので、脱水症になりやすく汗による体温調節が困難になります。

そのため水分不足の体では余計に熱がこもりやすく熱中症になりやすいのです。毎年幼児が車内に置き去りにされて、熱中症で死亡する事件が後を絶たないのは残念なことです。

熱中症にはいくつかの種類があります。

  • 熱失神 :めまい、失神
    血管の拡張によって、血圧低下が起り脳の血流が減少する事が原因です。
  • 熱疲労 :脱水症状、脱力感、めまい、頭痛、吐き気
    水分補給不足による脱水が原因です。
  • 熱痙攣 :手足や腹筋などの筋肉痙攣
    塩分補給を怠った事により、血液の塩分濃度が低下したことが原因です。
  • 熱射病 :意識障害
    体温が上昇する事による中枢異常が原因です。

 

軽い熱中症の場合は、涼しい場所に移動して、水分補給をしたり、全身に水を掛けるなどして体を冷やすと症状は改善します。

しかし安易な判断は危険なので、4つのうちのどの症状が起こっても早く病院にいく事をおすすめします。

熱中症は命に関わるので、日頃の対策が大事です。

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熱中症に影響する温度と湿度

 

最近では、5月、6月でも気温が25℃以上になる日もあり、7月になると「連続真夏日」のニュースが流れます。

一日の最高気温が25℃以上の日は夏日、30℃以上の日を真夏日と表現しますが、夏真っ盛りには30℃以上の日が続くようになりました。

一昔前は、30℃以上の真夏日は数日位しかありませんでしたが、今では猛暑日と言われる35℃以上の日も多くなっています。

さらに、最低気温が25℃を下回らない夜を熱帯夜と言います。

 

真夏日や猛暑日、熱帯夜が続くとニュースになるのが熱中症。

35℃以上になれば、暑さのために具合が悪くなって、救急搬送される人も出てきます。

人間の体温は35~36℃。

 

  • 気温が体温以上になると、熱の発散がうまくできなくなる。
  • 湿度が高くなると汗が蒸発しにくく、汗による気化熱の放出ができなくなる。

 

気温と湿度が高くなると、体温調節ができなくなってしまいます。

お湯の中にずっといるのと同じ事で、体の中に熱がこもった状態を熱中症といいます。

35℃というのが、危険の境界線なのです。

人間が暑さを感じ、体温を上昇させる要因は、気温、湿度、日差しの強さの3つ。

気温と湿度が高い場合、室内にいても熱中症になるリスクは十分あります。

 

熱中症を予防するには

 

熱中症予防には温度の高さだけでなく湿度が大きなポイントになります。温度計だけでなく、湿度計も揃えておきましょう。

では、室内において熱中症を予防するには、温度と湿度をどのくらいにすれば良いのでしょうか。

 

  • 温度 :28℃以下
  • 湿度 :50~60%

 

ただ、この数値はあくまでもひとつの目安で、熱帯夜に熱中症になるリスクは高いので、夜間は特に要注意です。

そこでこの熱中症、数字で危険度がわかれば、対策ができて便利だと思いませんか?

それにはWBGTという指標を使います。

 

WBGT値(暑さ指数)の活用

 

WBGT値とは、気温・湿度・風速・輻射熱を総合的に考慮した数値(単位=℃)です。

むし暑さをわかりやすく表わした指標といえます。

縦軸が気温、横軸が湿度になっていて、 交差する部分で判断します。

<例>

  • 気温37℃、湿度45%の場合 :WBGT値31℃の濃い赤に位置し、危険です。
  • 気温28℃、湿度75%の場合 :WBGT値28℃の赤に位置し、厳重警戒になります。

気温が低くても、湿度が高い場合は十分に危険レベルだということです。

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日常生活での熱中症予防に。持ち運びに便利で邪魔にならないコンパクトサイズで、外出先でも気軽に測定可能。

 

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室内での熱中症予防

 

室内での熱中症を防ぐために、日頃から出来る事をまとめてみました。

室内の温度と湿度を下げる方法

空調で室温調整

  • 冷房を使う

室内の湿度を下げる方法

  • 扇風機を使う
  • 窓を開けて風通しを良くする

室内での熱中症を防ぐ方法

  • 温度と湿度を管理する
  • 通気性の良い服を着る
  • 水分補給をする
  • 緑のカーテンやすだれで遮光する

 

まとめ

湿度が高く、気温が35℃以上あって、雨天で窓が開けられないときが、熱中症にかかる最悪の条件になります。

このような場合は、除湿効果もあるエアコンに頼り、水分と塩分補給はしっかりと、スポーツはできるだけ避けた方が安全です。

熱中症は大変危険ですから、日頃の体調管理もきちんとしておきましょう。

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